男声合唱曲集  さだまさし作品による 
    関白宣言 
より

案山子
(かかし)      
作詩 さだまさし  作曲 さだまさし  編曲 鈴木憲夫
    

元気でいるか 街には慣れたか
友達できたか
寂しかないか お金はあるか
今度いつ帰る

城跡から見下ろせば 蒼く細い河
橋のたもとに 造り酒屋のレンガ煙突
この町を綿菓子に 染め抜いた雪が
消えればお前が ここを出てから
初めての春

手紙が無理なら 電話でもいい
金頼むの 一言でもいい
お前の笑顔を 待ちわびる
お袋に聴かせてやってくれ

元気でいるか 街には慣れたか
友達できたか
寂しかないか お金はあるか
今度いつ帰る

山の麓 煙はいて 列車が走る
凧が雑木林を 転げ落ちてくる
銀色の毛布つけた 田圃にぽつり
置き去られて 雪をかぶった
案山子がひとり

お前も都会の 雪景色の中で
ちょうどあの案山子の様に
寂しい思い してはいないか
体をこわしてはいないか

元気でいるか 街には慣れたか
友達できたか
寂しかないか お金はあるか
今度いつ帰る