美しく碧きドナウ
作詞 堀内 敬三 作曲 ヨハン・シュトラウス 編曲 津川 主一
1.遥かに涯(はて)なく
ドナウの水は往く
美(うる)わしい藍色の
ドナウの水は常に流れる。
野を越えて吹く風と
たのしく手を組み
水禽(みずどり)の啼く声に
微笑を投げながら
[「野を越えて」から繰り返し]
2.春には花の影をも浸す
秋には月の光を浮かべる
[「春には」から繰り返し]
ウイーンの乙女の歌う調べも
波はやさしく響き返す
春には花の影をも浸す
秋には月の光を浮かべる
3.其の昔の或る時
黄金塗りの小舟(ボート)に
艶(あで)なる姫君を見た日もあろう
[以上繰り返し]
猛き武士の角笛の音(ね)が
水の上に谺(こだま)した日もあろう
[以上繰り返し]
4.ありし頃を偲(しの)んで
多恨(たこん)の詩人は
此の流の畔(ほとり)を今もなお歩む
すべては過去に消えても
夢みる心は
華やかなりし昔を描き出そうよ
ドナウ、ドナウ
そをめぐる追想(おもいで)は
靄(もや)の如く我等をつつむのだ。
[「ドナウ」から繰り返し]
5.水は冴(さや)かに美しく
空のように青く
限りなき美にドナウは充ちる
[以上繰り返し]
我等いま歌う
青きドナウを讃(たた)えて
我等今うたう
とこしえに美しく青き
ドナウの歌を